シャモニクラブ (個人)山行記録

槍ヶ岳 北鎌尾根

日時:2015年8月10日(月)〜12日(水)

参加者:柴崎(単独)


5年前 湯俣から入り、川にドボンした影響で体力がつき 天狗の腰掛に上がれず、敗退している。今回は水俣乗越から入るルートで軽量化を重視し、水1・5Lを含めて12Kg。いざ出発!!

行動
8月10日
 河童橋(5:50)〜横尾山荘(8:00)〜大曲(10:40)〜水俣乗越(12:00)北鎌沢出合(15:10)

 いいペースで水俣乗越にやってきた。休憩中、若者に「北鎌尾根に入れるのは・・・」と講釈している人がいてなかなか下れない。そうこうしているうちに単独の青年がきた。やっと人通りがなくなったので、下り始める。北鎌尾根の全容が見えてくる(写真1)。

河原に下りてすぐおもいっきり前方にこけて顔面を強打した。サングラスをしていたのが幸か不幸か?(13日、まだ青タンがひかない。)下ってきた沢が広くなる地点で、先を行っていた青年が休憩していた。一緒に北鎌沢の出合を地図と標高をたよりに探すことになった。こんな時はパートナーがいるほうが心強い。しかしながら、記憶が曖昧なおばさんの間違いを雨が教えてくれた。

北鎌沢の出合に到着。後から偵察隊が、「北鎌沢の出合はどこですか?」とやってきた。「ここです!」男性1人女性3人のパーティー。どうやらこの3組が明日北鎌に入るよう。予報に反し雨模様。軽量化によるツエルト(防水は施してきたが)のため木の下にはる。ザックはザックカバーで包み、靴等は全部シュラフカバーの中にいれ、雨漏りしたらすぐ覆えるようエマージェンシートを用意して床につく。

(写真1) 8/10 12:57 水俣乗から北鎌尾根越

8月11日 北鎌沢出合(4:00)〜北鎌のコル(7:15)〜独標(9:50)〜P15(13:15)北鎌平取付(14:20)〜槍ヶ岳(15:45)〜殺生ヒュッテ(17:30)

 3時起床。恐る恐る空を見上げると星が見える。どうか1日よろしくと支度を始めた。まだ暗くライトが必要だが、右俣の分岐は間違えぬはず。だんだん白み高度も上がり沈む月がみえる。右に右には考えず本流をつめていたらコルに出る下部にでる。そこで何を血迷ったのか「あれ〜、1度も右に行ってない!」そこでまんまとホイホイの餌食となった。

しょっぱい草付、藪漕ぎは経験済みだが、ピンクのリボンに○○捜索と書いてあったのにはあせった。あと戻りは絶対に許されないそんなところまできてしまった。「稜線にでるしかない!!」やっとのことで稜線にでて北鎌のコルにだどりついたのが7:15。時間だけみると行動の範囲内だが、ここに全エネルギーと全神経の半分を使ったことは間違いない。コルをでるころ4人のパーティーの声が下から聞こえてきた。歩いていると変わった花が咲いていた。写真よりもっと黒い感じ、なんて花だろう(写真2)。

独標取り付き(写真3)、トラバース後直登して独標へ。先行の青年が休憩していた。ここからしか拝めない風景(写真4)を独り占め。独標を過ぎた頃から、左膝が痛くなってきた(トレーニング不足は否めない)。

ゆっくり行こうと覚悟を決める。P11では4人組が先行し、最後尾となった。お互い姿が確認できるところでは、手を振り合う。何とも心強い。4人組が稜線を行くのを見ながら、自分はトラバースルートと直登を選択。100人100通りと言われるわけだ。P14あたりで後ろからガイドさんを含む3人組がきた。聞けば貧乏沢を暗いうちに下ってきたそう。P15(写真5)。

(写真2) 8/11 ウスユキソウの仲間?(写真3) 8:53 独標取付

(写真4) 9:50 独標から槍ヶ岳を望む(写真5) 13:15 P15から

北鎌平直下で一休みしていると単独のおじさんがやってきた。昨日は、北鎌沢の出合よりだいぶ上でビバークしたそう。さらに先を譲り、ホントの最後尾。後ろを振り向けば歩いてきた尾根にガスが上がってきている(写真6)。

稜線、左に回り込み踏みあとをたどると最後のチムニー、左に回ればすぐに山頂。山頂にいた方から拍手を頂く。そして4人組が自分を待っていて下さったことに感謝、感動。4人と握手を交わす。しばらく写真の順番待ち(写真7)。無事、山頂にたどり着き安堵する。槍ヶ岳山荘前で、無事の連絡を入れ、殺生ヒュッテまで下る。顔面にはあざ、おしりは破け(タイツを履いてよかった)、膝も痛く満身創痍のヨレヨレ。小屋の主にご褒美だと頂いたポカリはまだ飾ってある。

(写真6) 15:18 ガスが出てきた (写真7) 15:45 頂上にて

8月12日 殺生ヒュッテ(6:25)〜河童橋(14:00)

 小屋でゆっくり朝ごはんをとり、帰路につく。富士山も見える(写真8)。膝を考え、ゆっくりペース。下山途中、北鎌で一緒になった青年と遭遇。右に回り込んでていた様子だったので聞けば、最後のチムニーがかぶりぎみで諦めたと悔しそうに話してくれた。

12時徳澤園。外国人に「明神はどっち?」と聞かれた。「どこからきたの?」 「イギリス」じゃなくて「上高地」。来過ぎだよ〜。そうこうしていたらお助けマンがきたので譲ってお昼にすることにした。外国人向けの散策マップの用意ってないのかな?
定番のソフトクリームにコーヒー。コーヒーについてきたクッキーが右に子槍がある北鎌からの槍の柄。それが妙に感慨深く、大事に持って帰った。

ホイホイの餌食で北鎌のコルに出るまでが、核心となり無謀な挑戦になったことを反省している。自己責任・自己判断の重さ、全体的に物事を捉える大切さ、目的を同じくするする者の仲間意識。どれも大切なことを改めて実感する山行だった。

(写真8) 8/12 6:25 下山


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