シャモニクラブ 個人山行記録

韓国 仁寿鋒(インスボン)クライミング

2010年6月3日〜7日  〔報告者:冨田〕

 以前から何度か雑誌の記事で関心はあったが機会がなく、今回、ガイド組織のメンバーに誘われ日本から近いこともあって、気軽に花崗岩の快適なクライミングを満喫してきました。

6月3日
 羽田発15時45分ANA〜ソウル金浦(ローマ字表記、JINNPO)17時45分着 地下鉄啓徳駅下車 駅前の高層ホテルで啓徳ハーケンクラブ主催の歓迎会で歓待を受ける。その後タクシーで忠武路のホテル泊。

6月4日
 朝食後、不要なものをデポし地下鉄、忠武路から一度乗換喩で下車、バスにのりかえ牛耳洞(ウイドウ)バスステーションへ更に、タクシーで少し走ると登山口のトソンサ広場へ。マイカーもここまで!数件の土産物屋がならんでいる。身支度を整え、ここから登山道を1時間ほどで白雲山荘に着く。小屋で用意してくれた、うどん、を中心の昼食をいただき、午後から、さっそく足慣らしに!小屋から5〜10分降って下部大スラブを100mほど登り小屋に戻り夕食ご床に着く。

6月5日
 朝食後、東面、シュイナードBルートを登り医大ルートを懸垂でくだり友情Bルートを登る、頂上より西面を懸垂下降し峠に降り立ち10分ほど降ると小屋に帰り着く。

仁寿峰(インスボン)頂上。左から朴、冨田、安村、桜井

6月6日
 朝食後、周辺地形を理解する為、北漢山を構成している、萬景鋒、白雲山に登り前の日に通った峠で西面のルートを観察し小屋に戻り、荷物をまとめ、30℃にあがった好天のなか下山。往路を戻り、水喩の駅近くで焼き肉ランチを食べ、近くの市場で韓国のり、を土産に買い、ホテルに戻る。

6月7日
 今日は予備日で慶徳宮や付属の国立民俗博物館などを見学、その後、山道具やに立ち寄り買い物。昼食後、ホテルにもどり地下鉄で金浦空港に出て2時間のフライトで羽田に帰着。


クライミング

 初日は足慣らしのため東面大スラブで50m2ピッチのスラブクライミング、小川山のがまスラを大きくしたようなスラブだがオアシステラスまで草1本なく快適だがランニングビレーのアンカーは1ピッチで2本くらいしかない。ハンドホールドのないスラブのトラバースなどは慣れないとびびる!小屋には10分ほどで戻れ、さっそくビール!小屋の広場は緑の鮮やかな、文字通りのオアシスである。オーナーの李さんも加わって、「マッコリ」パーテイとなり手作りのキムチはあまり辛くないので、いくらでも食べられので酒もすすむ。


シュイナードB〜友情Bルート

シュイナードB

 かの有名なイボンシュイナードがインスボンを訪れた際、開かれルートで大スラブの凹状部からスラブを2ピッチ登り、3ピッチ目核心部のアンダークリングをスメアリングでじわじわと登る。アンダーホールドに指がかからない所が微妙で5.9となっているが10、a位に感じる。松の木テラスに達し後続をビレイ、ここで地元のクライマー朴さんと交代、2mほど右にスラブをトラバース(悪い)し小リッジ状のスラブを直上する。

 5ピッチ目 クラックというより凹状か?左サイドのフレークを使いながら登りチムニーのなかでピッチを切る。本来は40m伸ばすとビレイポイントなのだが狭いのでここから改めてロープを伸ばす。20mほどでビレイ。

 更にクラック状を1ピッチ登ると、耳岩の基部に着き終了。ソウルタワーから郊外のマンション群まで一望のもと、ドミノ倒しができそうにならんでいる。

シュイナードBルート3ピッチ目核心部をリードシュイナードBルート4ピッチ目フレイク状スラブ

 小休止の後、1本左の人気ルート、医大ルートを懸垂で下降3ピッチほどでオアシステラスに着き、2本目となる「友情ルート」にチャレンジ! 短いが、スラブ、凹角、ダイクのトラバース、急なスラブ、40mのチムニ−、クラックと変化に富んでいて楽しめる。グレードは5,9止まりだが  ダイクの上の短いスラブは10、bくらいに感じる。

友情B

 テラスからスラブを4mほど左上、極小ホールドを探しながらのクライミング。次は凹状のスラブを右上しハングに遮られたところから、左へとラバース、左のダイクに立ちこむムーブがややデリケート。ダイクを3mほどじわじわ左にトラバースするとボルトがありヌンチャクかけてほっとするが、ハング下のクリップと左にきたので完全にZピッチとなるが、シングルロープなので問題はない。

 スラブを数m右上のテラスに向かうがハンドホールドフットホールドともに乏しく、思い切っていくしかない。 松の木のあるテラスにようやく達すると頭上に40mのチムニーがパックリ割れて伸びている。国内では未経験の長さだ。先行パーテイが少々手をやいている。登ってみると、フリクションがきくので難しくはないが、長いので途中でスタミナ切れにならないか?と気になる。

友情(ウジョウ)Bルート40mのチムニを登る

 4ピッチ目は実質最終ピッチのクラック。スラブの両サイドにフレークを立てたようなクラックで一般にイメージするようなクラックとは勝手が違う。フットホールドもフレ−クのフリクションを使ってアウトサイドクライミングでクリアー。

 実質的な登攀を終え、灌木帯を少しで「たぬきの腹」といわれるスラブに出てこれを慎重に登るとインスボンの岩山の頂上にでる。山指協の先輩である桜井正巳氏(JCC)安村淳(エベレストもガイドしており、インスボンも毎年5〜6回登っている)朴さん(地元のクライマー)と固い握手を交わし記念写真におさまる。
 山頂のクライマーたちは「マッコリ」を飲んでもりあがっており、我々が日本から来たと知ると皆集まってニッコリ、カメラにおさまる。

 下降は西面をフリーで少し下り、立派なアンカーから懸垂下降、50mでとどかず、中間で切るか?と考えていると、朴さんが、彼のは60mロープなので3人をイタリアンヒッチでさっさと降ろし自分だけ中間で一度切り下降してきた、この方が人数の多い時には絶対早い!さすが慣れているなと感心する。峠に降り立つと10分ほどの下りで白雲山荘に帰着!

 昨日も今日も帰るとすぐにビールで乾杯、そのあと「マッコリ」での宴会となる。結局2日間、主食のごはんは食べず飲みすぎたのか、夜中にトイレにいっても 足元はふらふらだった。

交通 ソウルの地下鉄は5路線あり券売機も日本語を選択できるようになっておりスイカと同じようにデポジットとして500ウオンを加算して買い、改札を出たら精算機でカードを返すと500ウオンが戻ってくる(このときのレートは100円で1200ウオン位だったと思う)

山小屋 ベースの白雲山荘は国立公園内なので1軒しかない。 一泊5000円以下で2食付き、水や飲み物は全てある。2階が宿泊スペースとなっており板の間にマットとシュラフ(持参)を敷いて寝る。洗面、トイレは外、食事は韓国の家庭料理でキムチやナムルはもちろん野菜中心に豆腐やのり、プルコギはリクエストした。

おわりに

5日間食事も和食のほか、外食は参ゲ湯、焼き肉、冷麺など韓国料理を満喫できた。近いのでクライミングだけなら、2泊3日でも可能なのでシャモニークラブの皆さんと又行ってみたいと考えています。2010年6月 冨田記


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